2016/06/24

眼の病気・症状

視力検査の赤と緑の検査って何?乱視・近視・遠視をチェック

視力検査の時に、赤と緑の見え方が聞かれることが多くあります。この検査にはどんな意味があり、どんなことが判断できるのでしょうか。 さらに、乱視の場合もこの検査は有効な方法なのかどうか解説します。

赤と緑の見え方を聞かれる検査の正式名称って?

出典:http://mewoyokusuru.net/

コンタクトレンズやメガネを作る際の視力検査で「赤と緑のどちらの方が鮮明に見えるか」という検査を受けたことがある方は多いと思います。

この検査法は正式名称として「2色テスト」や「レッドグリーンテスト」と呼ばれているものです。

背景が赤と緑で、二重丸や文字などが書かれている表が使われており、だいたい視力検査の終わりに行われる検査になっています。

どうして背景が赤と緑になっているのか

この検査はどちらが鮮明に見えたか素直に答えて構わない検査なので、正解や不正解があるわけではありません。

検査の原理として、赤は緑より波長が長く目の奥まで光を届けられますが、緑は波長が短いので光は手前までしか届かないという差を基準に判断しているのです。

つまり、目の中のピントがどこで合っているのか判断することができるわけです。

赤が鮮明に見える場合は、ピントは目の奥の方で合わせている状態がわかり、逆に緑が鮮明に見える場合は、手前でピントを合わせているということになります。

こういったことから、視力矯正用のレンズの度数が強いか弱いかを判断する材料になるというわけです。

レンズの度数の強弱の判断方法


近視の場合、赤が鮮明に見えると低矯正、緑が鮮明に見えると過矯正の状態です。

反対に遠視の場合は赤が鮮明だと過矯正であり、緑の方が鮮明に見える時は低矯正の状態ということになります。
そして両方の色がほぼ同じ見え方をしていれば、ちゃんと目に合っているというわけです。

ちなみに矯正前の状態で赤が見えやすい人は近視の可能性があり、緑が鮮明に見える人は遠視の可能性が多いとされています。

乱視の場合は赤と緑で判断できる?

視力検査での赤と緑の見え方は、そのように視力矯正用のレンズの強弱を調べるために行われるものです。
したがって乱視の場合の測定にはさらに別の検査を行い、判断を確定しています。

放射線テスト

「雲霧法」と呼ばれる屈折検査法で、乱視があると線が濃く見える部分と薄く見える部分が感じられます。
その見え方によって乱視の呼び方には3つあります。

・縦線が濃く見える→直乱視
・横線が濃く見える→倒乱視
・斜め方向が濃く見える→斜乱視

斜乱視は他の2つの乱視よりも少ないとされています。

出典:http://meganeinfo.com/

クロスシリンダーテスト

特殊な球面のレンズがついた虫眼鏡のような形状の「クロスシリンダー」を使って行われる検査です。
レンズの取っ手の向きを変えながら、どの向きだとレンズから見えにくいのかを調べることによって、乱視の状態が判断できます。
レンズの裏と表では、さらに別の角度からの診断ができるようになっています。
乱視の場合は、取っ手の向きで見えやすかったり、見えにくかったりすることがありますが、そうでない場合はどの向きからでも見えにくい構造になっています。

出典:http://inami.co.jp/

いかがでしたでしたか?
皆さんがメガネ屋さんや眼科などで受けた、または受けたことのあるかもしれない検査にはこのような意義があったのです。
これからメガネなどを作られる皆さんにとっても、自分に適した矯正をするため知っておくと便利かもしれません。

カテゴリー:眼の病気・症状
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最終更新日:2021/03/04

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