2016/08/12

コンタクトレンズ

乱視の原因と矯正方法!コンタクトレンズで解決できる?

乱視は、水晶体と角膜の歪みが原因なのですが、ほとんどの場合で角膜が原因になっています。正常な角膜は縦、横両方向とも同じようなカーブをしています。しかしながら、乱視の人では、そのカーブの度合いが両方向で違うため屈折力に差がでて、眼底にピントが外れた像を結ぶことになります。軽い場合は眼鏡で矯正できますが、乱視が強度の場合はコンタクトレンズで矯正します。

乱視の矯正が日常生活を円滑にしよう

乱視になると、ものが縦方向や横方向に二重に見えたりぶれたりします。
軽い場合は眼が疲れる程度で済みますが、強い場合は何処を見てもピントがずれて、眼が疲れやすくなる上に、視力の低下を来すようになります。

これらを整理しますと、

1、視力障害では、遠方のものや近くのものまでが見えにくくなります。
2、単眼複視と言って、片眼でものをみても二重に見えるようになります。
3、眼精疲労では、一生懸命ものを見ようと調節をしようとするため、眼が疲れます。

このような乱視の症状が、私たちの日常生活を困難にしています。

乱視とは

正乱視

正乱視
出典:https://www.santen.co.jp/ja/

角膜は通常であれば、滑らかなカーブを保持しているのですが、角膜が歪んでいる場合には、ラクビ―ボールに見られるように方向によっては、カーブの度合いが違ってきます。
そうなると、縦と横方向のピントがずれることで乱視の症状が現われることになります。
このことを正乱視と呼んでいます。

この正乱視は一般的な乱視でメガネでの矯正が可能です。
その中でも近視性の乱視の場合は凸円柱レンズで、遠視性乱視であればその反対の凹レンズで矯正します。
しかしながら、メガネでは矯正できない乱視もあって、その場合ではコンタクトレンズが使われます。

不正乱視

角膜や水晶体の疾患の他に、眼の手術などが原因になり、角膜の表面が凹凸のデコボコの状態になることで乱視の症状が見られます。
このような乱視を不正乱視と呼んでいます。
この場合では、正乱視と比較すると光の屈折率が不正になることが多く、メガネでの矯正が難しいのでコンタクトレンズでの矯正が選ばれます。

乱視の矯正方法

乱視の矯正方法
乱視の矯正方法は4つに分類されます。
普通は「メガネ」、「コンタクトレンズ」による矯正方法が選ばれます。
そしてその他に、「オルソケラトラジー」と言われている視力回復治療法、さらに、「レーシック」呼ばれている角膜屈折矯正手術があります。

メガネとコンタクトレンズでの矯正

矯正方法でコンタクトレンズとメガネではどのような違いがあるのでしょうか。
それを見ていくことにいたします。

コンタクトレンズ

長所

メガネでは矯正できない不正乱視の場合でも、ハードコンタクトレンズ用いることで、眼の表面の凹凸がカバーされ矯正が可能になります。

それから、メガネの場合は縁があるので、どうしても視野が狭くなりがちですが、コンタクトレンジは視野が広いので、裸眼と同じレベルでの視野がとれます。

短所

コンタクトレンズは、どうしても眼の表面を覆いますので、適応、装着の仕方次第では、眼に負担をかけるようになります。
コンタクトレンズの装着には、コンタクトレンズの汚染を避けなければなりません。
そのためには、こまめなレンズケアを施さなければなりません。

眼の状況次第では、装着できないことがあります。
特に、ドライアイ、結膜炎のある人は影響が出る恐れがありますので注意を要します。

メガネ

長所

まずは、レンズが破損することがありますが、概して適切なレンズを選ぶことも可能なので、安全性は高いと言えます。
度数の変更が容易にできるので、状況に応じてフレックスに対応ができます。

短所

コンタクトレンズ、レンズ挿入手術では見た目の容姿は変わりませんが、メガネでは変わりますので気にする人もいます。
度数の変更は簡単にできますが、度数を強くするとものが歪んで見えたりします。

左右のレンズ度数が大きく違う場合、ものの大きさが異なって見えるために、使用できないことがあります。

乱視にも近視や遠視と同じように度数があります。
この度数はメガネやコンタクトレンズで矯正する場合には、マストで必要になるものです。

手術による矯正

オルソケラトラジーによる矯正

オルソケラトラジーによる矯正
出典:http://www.yamada-ganka.jp/

最近、新しく開発された乱視矯正法で、角膜そのものを整形することで矯正をする方法です。
これは就寝中に、角膜をいい状態にするためにコルセットのようなハードコンタクトレンズを装着し、ゆっくり時間をかけながら、角膜を矯正します。

レーシックによる矯正

エキシマレーザーを用いた手術方式で、手術をする方の眼の乱視状況をコンピュータで計測します。
そして、角膜を切開した後で、レーザーの照射で矯正していきます。
手術の前にインプットされた情報を元に計算した照射量をあてることから、困難とされている乱視の矯正も可能になります。

眼内コンタクトレンズ挿入術

エキシマレーザーを用いた手術方式で、手術をする方の眼の乱視状況をコンピュータで計測します。 そして、角膜を切開した後で、レーザーの照射で矯正していきます。 手術の前にインプットされた情報を元に計算した照射量をあてることから、困難とされている乱視の矯正も可能になります。  眼内コンタクトレンズ挿入術
出典:http://www.moriyaganka.com/

眼内コンタクトレンズ挿入術(フェイキック)は有水晶体眼内レンズ挿入手術という治療法で、角膜と水晶体の間に、人工のレンズを挿入する手術法です。

他の手術では治すことが難しい強度の乱視を治療することができます。
角膜を削らないので、不正乱視の発生を抑制できることで、質の高い視力を得られることができるようになります。

しかし手術費用は保険適用が出来ませんので治療費が高額です。
両眼で65~70万円程度と見られています。

乱視の矯正はコンタクトレンズでできる

乱視の矯正
出典:http://www.me-kaiteki.com/

普通使われているソフトコンタクトレンズでは、乱視の矯正が出来ませんが、乱視の矯正用のトーリックソフトコンタクトレンズを用います。
しかし、強い乱視では目的とした視力が得られない場合がありますので他の治療法が必要となります。

乱視矯正用のトーリックコンタクトレンズ

ハードソフトコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズがあります。
そして、トーリックソフトコンタクトレンズには、ケアを続けながら3ヶ月あるいは2週間のうちにレンズ交換をするものもあり、使用に際してはレンズの種類を選ぶ必要性があります。
つまり、ハードコンタクトレンズにするか、ソフトコンタクトレンズ(従来型か、短期間型)にするのかを決めなければなりません。

酸素透過性トーリックハードコンタクトレンズ

素材は酸素透過性に優れたハードタイプのレンズです。
従来型のハードタイプ、ソフトタイプのトーリックコンタクトレンズでは矯正が難しい強度の乱視に向いています。
長時間の装用が可能です。

従来型トーリックソフトコンタクトレンズ

レンズの寿命(1~2年)までケアをしながら用います。
頻回交換型のトーリックソフトコンタクトレンズよりは規格範囲が広いことから、頻回交換型のトーリックソフトコンタクトレンズでの対応が難しい場合に適しています。

レンズの汚れや変形、変色することがありますので、交換を急ぐ対応が大切になります。

短期間トーリックソフトコンタクトレンズ

定期的に、3ヶ月で交換します。
レンズに汚れがつく前に交換するので、眼には安全ということになります。
ケアは従来のソフトコンタクトレンズと同じで、煮沸消毒、化学消毒、タンパク除去を行います。

頻回交換型トーリックソフトコンタクトレンズ

2週間以内にレンズ交換を行うので、レンズに汚れがつく前に交換ができます。
ケアは化学消毒で行います。
このレンズは規格が限定されているため、遠視や強度の近視、乱視の人は対応できない場合があります。

まとめ

乱視の治療には様々なほうほうがありますが、手術に踏み切れない方はトーリックコンタクトレンズまずは試してみてはいかがでしょうか。

価格は少し高めなようですが、手術よりも体への負担は少ないですし、最近のものは付け心地もよくなっているそうなのでおすすめです。

カテゴリー:コンタクトレンズ
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最終更新日:2021/02/18

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