2016/07/26

眼の病気・症状

もしも子どもが乱視と言われたら?治療法はあるの?

検診などで、子供が乱視と言われたら、とても心配になりますよね。子供の乱視とはどういうものなのでしょう。また、治療法はどのようなものがあるのでしょうか。乱視を悪化させないためにも、対策について詳しく見ていきたいと思います。

乱視とは?

乱視とは
出典:http://ivy3.jp/

眼球は、硝子体や水晶体、瞳孔、角膜など、複数の部位によって構成されています。
乱視はその中の水晶体と角膜が歪むことによって引き起こされる症状です。

水晶体と角膜には光を屈折させる働きがあります。
その部位が歪んでしまうと縦横の屈折率が変わり、網膜に焦点が合わなくなって、遠近の視野がぼやけてしまうのです。

子供も乱視になるの?

子供も乱視になるの?
乱視は子供にも起こります。
子供の視機能は3歳で約1.0になるといわれていますが、強い乱視があると視機能の発達に障害が出てしまいます。
視機能の発達は6歳頃までに終わるとされているため、出来るだけ早い段階で乱視を発見し治療を行うことが大切です。

先天的に子供が乱視になる原因は、遺伝による可能性があります。
他にも意外と知られていませんが、妊娠時、出産時の状態も関係しているのです。
母親のおなかにいるとき逆子だったり、出産の際に帝王切開だったりしたことが、角膜乱視の原因となることもあり、実際にそのようにして生まれた子の中には角膜乱視の子が多くいます。

後天性のものとしては、見え難くなった状態のまま物を見ようと目を細めることで、目に必要以上の圧力をかけてしまった結果、というものがあります。

乱視に関しては、先天的なものと後天的なものがあるのですが、先天的なものの原因として考えられるのは、“帝王切開”があります。

子供は、母親のお腹の中にいるときには頭を下にしているような状態ですので、どうしても頭や眼球が圧迫されてしまうものです。

ですが、出産時に狭い産道を一生懸命に降りてくることによってそれらの圧迫された頭や眼球は通常な状態になるものなのです。

ですが、帝王切開に関してはこの“産道を通って頭や眼球を整形する”という過程を得ることがないため、乱視などで生まれてくる場合があるというのです。

調査上でも、普通分娩で生まれた子供よりも、帝王切開で生まれた子供の方が圧倒的に先天性の乱視の子供が多いことがわかっています。
出典:http://www.realoptionsjapan.com/

乱視ってどんな見え方?

正視での見え方

正視での見え方
出典:http://www.sakura-ganka.jp/

線が放射状に伸びている表です。

正視であれば、すべての線が同じ長さ、濃さ、幅(間隔)で見えます。

乱視での見え方

乱視での見え方

乱視での見え方2

出典:http://www.sakura-ganka.jp/

上の2枚の画像では見え方が違いますよね。
縦や横の線が、他の線よりも濃く太く見えます。
(もちろん斜めの場合もあります)

縦方向の線が太く見える乱視を「直乱視」と呼びます。
それに対して、横方向に線が太く見える乱視を「倒乱視」や「斜乱視」と呼びます。

横方向にダブって見える倒乱視や斜乱視は、よりストレスがたまりやすいようです。
子供に表を見せて乱視を訴えたら、なるべく早く病院につれていきましょう。

子供の乱視の治療方法

子供の乱視の治療方法にはいくつかの選択肢があります。
乱視の程度や目の状態によって、その時々に最適な治療方法が選ばれます。

眼鏡による治療

子供眼鏡
出典:http://beauty.yahoo.co.jp/

眼鏡で乱視を矯正すると、脳がぼやけた像ではなくクリアで鮮明な像を認識できるようになるため、視力の回復が期待できます。

結膜炎などの疾患があっても装用できる・かけはずしや手入れが簡単などのメリットがありますが、強い乱視の場合は十分な効果が得られない場合もあります。

また、子供の場合は眼鏡をかけること自体を嫌がる・落として壊してしまうなどのデメリットも考えられます。

アイパッチによる治療

アイパッチによる治療
出典:http://ottomd.exblog.jp/

片目のみ乱視が強い場合は、よく見える方の目をアイパッチ(眼帯)で隠して、乱視の強い方の目を強制的に使う訓練を行う治療が選択されるケースもあります。

ドラッグストアなどでは貼りつけ型の簡易的なアイパッチも売られているので、そういったものを利用すると便利です。

片目を隠す状態を嫌がる子供も多いですが、6歳までに矯正をしないと、その後の視力回復が困難となってしまうため、努力が必要となります。

オルソケラトロジー

オルソケラトロジー
出典:http://www.tomitaganka-lasik.jp/

乱視などの屈折異常の矯正方法として近年注目されているのが、オルソケラトロジーです。

オルソケラトロジーとは、専用のコンタクトレンズを夜寝ている間に装着することで角膜の形を矯正し、翌日は裸眼で過ごすことができるという治療法です。

オルソケラトロジーは小学校に上がる前の子どもからお年寄りまで使うことができ、角膜の柔らかい若い人に効果が出やすいとされています。

オルソケラトロジーは寝ている間につければ日中は裸眼で過ごせるので、めがねだと支障があるスポーツや習い事も気にせず続けることができます。

オルソケラトロジーの乱視矯正効果に関する情報は、以下の記事を参考にしてみてください。

オルソケラトロジー治療でおすすめのクリニック

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治療を開始するのに最適な年齢は?

子供
子供の乱視は、視力検査が取り入れられる3歳児検診や保育園・幼稚園での眼科検診で発見されることが多いようです。
乱視と診断されたら、できるだけ早い段階で治療を開始した方が良いでしょう。

早期に発見し、眼鏡やアイパッチといったしかるべき治療を行えば、子供の乱視はかなりの割合で改善します。
視機能が確定する6歳までにしっかりと治療を行えば、そのまま弱視になってしまうリスクは高確率で避けられるとされています。

まとめ

視力の発達段階にあるうちに対処してあげないと、将来的に弱視となってしまう場合があります。

検診で異常を指摘された場合や、子供の目線がおかしい、テレビを異常に近くで見るなど異変に気づいた場合は、小児眼科のあるクリニックや病院で診察を受けるようにしてください。

カテゴリー:眼の病気・症状
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最終更新日:2021/02/18

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