2016/07/15
老化に伴い乱視の性質が変化する原因とは?
目次
乱視とはどんな状態?
乱視とは、簡単に説明すると目の中に入ってくる光が乱反射して焦点を一点に合わせることができず、見えにくくなったりダブって見えたりする状態のことです。
乱視の原因
目に入ってきた光が乱反射してしまう原因は二つあります。
水晶体乱視
水晶体乱視は、水晶体というレンズの歪みが原因の乱視です。
ほとんどが先天性の歪みですが、長時間のパソコン操作や細かい文字や楽譜を凝視することで起こる後天性のものもあります。
この場合は水晶体が斜め方向に引っ張られた状態が長く続き、そのまま戻らなくなってしむことが原因です。
角膜乱視
乱視のうちほとんどがこの角膜乱視です。
角膜乱視は、角膜の縦方向のカーブと横方向のカーブが一定でなく、ラグビーボールのような形になっていることが原因です。
角膜乱視にも先天性と後天性があります。
先天性な歪みは遺伝によって生じるものと、帝王切開で産道の圧力を受けなかったことで生じるとも言われています。
後天性の歪みは目を細めてものを見る癖で目に余計な力がかかってしまい、起こります。
乱視の種類
乱視にはいくつかの分類がありますが、その中の乱視の方向での分類を説明します。
屈折力の強い強主経線(きょうしゅけいせん)が垂直方向の直乱視、水平方向の倒乱視(とうらんし)、斜め方向の斜乱視(しゃらんし)の3つに分けることができます。
直乱視の見え方は、縦方向に歪んで見えるため対象物が上下にずれて見える傾向にあります。
倒乱視の見え方は、横方向に歪んで見えるため対象物が左右にずれて見える傾向にあります。
斜乱視の見え方は、斜め方向にずれて見える傾向があります。
老化に伴い乱視が変化してくる理由
子供の乱視のほとんどが直乱視です。
タテ方向の屈折力が強い直乱視は、20歳前後にピークがあります。
その後、ヨコ方向の屈折力が強い倒乱視が増えていき30歳代で両者の割合は逆転します。
それ以降は倒乱視が増加する傾向となります。
乱視が変化していく理由ははっきりとはわかっていませんが、年齢とともに上眼瞼の眼球を押す上方向からの圧力が減るために、倒乱視化するという考え方があります。
まばたきを数多く行うことにより、角膜の形状が変化するために直乱視がだんだんと倒乱視に変化していくという考えです。
また、乱視が進行するのは老化が原因の場合もあります。
目の筋肉が活発な時期は調節力によってある程度緩和できますが、筋肉の老化と共に調節力が低下しするため、もとの角膜の形状が乱視の強弱となって現れます。
さらに白内障などによる水晶体乱視の変化によっても、倒乱視になりやすくなってきます。
乱視が変化した時の対応策
直乱視から倒乱視に変化してくると、目が疲れやすくなったり見えにくく感じるようになります。
また倒乱視の方が直乱視に比べ、眼精疲労や肩こりの原因にもなりやすいとも言われています。
倒乱視が出てきて日常生活に不自由を来したら、眼科で適切な眼鏡やコンタクトレンズを合わせてもらうと良いでしょう。
また、度の強い倒乱視であれば将来白内障手術を行う時に、乱視用の人工レンズを挿入することで乱視を減らしてあげることもできます。
手術に関しては眼科医に相談するといいでしょう。
*サイトの情報や紹介している商品は、記事の内容に則して最適だと判断したものを紹介していますが、実際に利用し判断・行動する場合は、ご自身の責任の上で行ってください。
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