2016/07/23
「ものもらい」でコンタクト禁止?つけたまま使える目薬ってあるの?
目次
ものもらいとは
「ものもらい」とは、めいぼ、めばちこ、とも呼ばれるもので、まぶたにある脂や汗を出す腺に細菌が感染して起こる急性の化膿性炎症のことです。
ものもらいは大きく2つの種類に分けられ、症状も原因も異なります。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
まぶたの細菌感染により膿が溜まってしまう状態で、はじめは痒く、だんだんまぶたが赤くはれて痛むようになるのが特徴です。
原因のほとんどが黄色ブドウ球菌感染です。
感染経路としては、マイボーム腺(まぶたの縁にある皮脂腺)とまつ毛の根元の脂腺の2つのルートがあります。
- 内麦粒腫は、マイボーム腺に菌が感染し、炎症を起こします。
- 外麦粒腫は、マイボーム腺以外の分泌腺に菌が感染し、炎症を起こします。
霰粒腫(さんりゅうしゅ)
マイボーム腺に脂が溜まってしまう状態で、目に硬いしこりができます。
なかなか治らない場合は霰粒腫の可能性があります。
化膿を伴う場合は麦粒腫と症状が似ているため正しい判断が必要です。
感染症ではないので目薬の効果はありません。
まぶたに溜まった脂は自然に破裂し吸収することが多いです。
なぜものもらいになったらコンタクトをしてはいけないのか
一般的には、化膿している、痛みがある、異物感、腫れがひどい、炎症がある場合はコンタクトの使用は控えた方がいいとされていますし、そもそもコンタクトの装着自体難しいでしょう。
ものもらいは症状が軽度の場合であればコンタクトの装着は可能ですが、症状を長引かせないためにも中止した方がいいでしょう。
コンタクトは細菌感染の温床に?
ものもらいの主な原因である「黄色ブドウ球菌」は、私たちの周りに常に存在している常在菌の一つです。
黄色ブドウ球菌は皮脂を食べて生存しています。
つまり、ものもらいになって黄色ブドウ球菌が存在しているところに装着するということはそこが細菌感染の温床になる可能性が高いということなのです。
そのため治りが遅くなります。
コンタクトは、取り扱いに問題があると殺菌感染する危険があります。
コンタクトの取り扱いには十分に注意しなければいけません。
ソフトレンズの怖い話
ソフトレンズはほぼ水分で作られていて、スポンジのように細菌を繁殖しやすい環境をつくります。
ものもらい用の抗菌目薬にはサルファ剤(スルファメトキサゾールナトリウム)という成分が含まれていて、ソフトレンズを変形させる恐れがあるのです。
そのまま使用すると視界不良、乾燥、角膜が傷つくことにもなりかねません。
目薬がレンズに長くとどまると薬の成分によっては、薬効が強すぎて副作用が出ることも考えられます。
このような理由でソフトレンズの装着中は目薬の使用は禁止です。
ものもらいになった時の目薬の種類は?
麦粒腫が原因のものもらいは、細菌感染なので「抗菌作用」の目薬が効果的です。
防腐剤の入っていない「使い切りタイプ」を選ぶようにしてください。
霰粒腫の場合は細菌性ではないので目薬で治療は行いませんが、麦粒腫を併発しないために抗生剤やステロイド剤の目薬を使うこともあります。
コンタクトを装着するための目薬のタイミング
点眼後15分後であればコンタクトの装着は可能であるとされていますが、よく注意してください。
ハードレンズであれば装着したまま点眼できる目薬も販売されていますが、添付文書をよく読み、コンタクトをしたまま点眼可能か必ず確認するようにしてください。
どうしてもコンタクトを装着したいのであれば、「ハードレンズ」か「使い捨てのワンデーレンズ」を使うことをオススメします。
なぜなら、ハードレンズは水分が浸透しないので問題ないです。
ワンデーであれば新しい清潔なレンズなので、装着中にレンズに細菌が繁殖し始めても最小限にとどめることができるからです。
ものもらいになったらできればコンタクトの装着は控えた方がいいですが、どうしても装着する場合は注意点をよく守るようにしましょう。
*サイトの情報や紹介している商品は、記事の内容に則して最適だと判断したものを紹介していますが、実際に利用し判断・行動する場合は、ご自身の責任の上で行ってください。
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