
レーシックを受ける前には術前検査を受けよう!
レーシックとは角膜屈折矯正手術の一種です。 角膜にレーザーを照射してカーブを変えることにより、近視や乱視などの屈折異常を矯正する方法です。 しかしレーシックを受けるためには、目の状態を詳しく知るための術前検査がとても重要です。 どのような検査をするのか説明していきます。
目次
レーシックの術前検査について

レーシックの術前検査前には、本来の目の形を知るためにコンタクトレンズの装着を中止しておく必要があります。
ハードコンタクトレンズは2週間前後、乱視矯正用のソフトコンタクトレンズは10日前後、近視のみ矯正するソフトコンタクトレンズは5日前後です。
期間は施設によって違いがあるので、事前に医師から指導を受けましょう。
その間、メガネの着用は問題ありません。
屈折度数検査、角膜曲率半径計測

屈折度数検査は、オートレフラクトメーターという器械で角膜と水晶体の屈折力を測定します。
最初はできるだけ力を抜いて、器械の中にある景色を覗きます。
その後、調節(目の緊張)を軽減するために散瞳剤を用いて再び測定を行います。
他には角膜曲率半径計測といって、角膜のカーブによる乱視度数も測定します。
角膜内皮細胞検査
角膜内皮細胞検査はスペキュラーマイクロスコープという器械で、角膜の下層にある角膜内皮細胞の数を検査します。
角膜内皮細胞は通常、単位面積あたり3000個程あります。
コンタクトレンズの長期装用やコンタクトレンズによる酸素不足、加齢や角膜疾患により減少します。
角膜内皮細胞は再生しない細胞なので、数が減り過ぎているとレーシックを受けることはできません。
眼底検査

散瞳剤を用いて眼底に異常がないか検査をします。
眼底検査により網膜剥離、眼底出血、黄斑変性症、緑内障などの疾患がある場合にはそちらの治療が優先されますので、レーシックを受けることはできません。
散瞳剤を使用するとその後数時間は眩しく見えたり、ぼやけて見えたり、近くが見えにくくなったりしますが、時間が経つと元に戻ります。
角膜厚超音波検査
角膜厚超音波検査は、超音波パキメーターにより、角膜の厚みを計測します。
通常550マイクロメートルの厚みがあるのですが、ハードコンタクトレンズの長期装用などにより、角膜が薄くなってしまう場合があります。
レーシックでは学会基準で250マイクロメートル残さないといけないので、角膜の薄い人はあまり削ることができず、レーシックを受けられない場合があります。
眼圧検査
眼圧検査は、ノンコンタクトトノメーターという器械を使用して測定します。
空気を目の表面に直接当て、空圧により凹んだ眼球が元に戻るまでの時間を計測して眼圧の値を出します。
眼圧は通常10~20㎜Hgですが、角膜厚の薄い人は眼圧を低めに測定されます。
角膜厚が薄いのに眼圧が高い人は緑内障の疑いがあるため、視野などの検査が必要になります。
角膜形状画像解析

角膜形状画像解析は、トポグラフィーやウェブスキャンなどを用いて、角膜の状態をより詳しく検査します。
角膜の状態をより正確に検査して、円錐角膜や不正乱視がないかなどのチェックも行います。
涙液分泌検査
涙液分泌検査は、シルマー試験紙を用いて涙液の分泌量を測定します。
この検査はドライアイの人や、角膜内皮細胞が少ない人に対して行います。
細隙灯顕微鏡検査
最後に、診察室でスリットという細隙灯顕微鏡を用いて、角膜、虹彩、水晶体、硝子体、結膜の状態などを診察します。
さらに専用のレンズと器具を使って網膜の状態なども調べます。
ここで最終的でレーシック手術の可否を判断します。
最終更新日: 2017-10-22
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