
早めの対処で改善もできる?!子供が近視になる原因とは
近視になって眼鏡をかけている子供は昔より増えており、この30年間で視力が0.7未満の小学生の割合は2倍以上に増加したと言われています。なぜどんどん近視の子供が増えているのでしょうか。今回は、子供が近視になる原因について解説します。
近視の目はどんな状態?
わたしたちの眼球の中には水晶体と呼ばれるレンズがあります。
水晶体は、その周りにある毛様体筋という筋肉の収縮と弛緩により厚みを変えられています。
このようにして水晶体の厚みが変わることで焦点距離を変え、目は遠近調節を行っているのです。
近視になるときは、近くを見続けることによって眼の中の水晶体を厚くする筋肉が過度に緊張してしまうことから始まると考えられています。
この状態を仮性近視といいます。
そして、眼の中の水晶体が厚くなったまま元に戻らなくなると、真の近視となります。
また、眼の中の水晶体の厚みによるものでなく、眼の軸が長くなることによって遠くにピントが合わなくなって近視になることもあります。

子供の近視の原因は?
では、なぜ子供の近視が増えているのでしょうか。
子供が近視になる原因には、遺伝的な要因と環境的な要因があると考えられています。
近視は遺伝が関係している
先ほど、眼の軸が長くなることによって近視になると述べました。
これを軸性近視と言い、このタイプの近視は遺伝すると考えられています。
なんと、両親ともに近視の子供は、両親のどちらも近視でない子供に比べて、8倍も近視になるリスクが高まることが明らかになっています。
近視になる環境とは
近視になる原因は遺伝だけではありません。
軸性近視と異なり、仮性近視の原因には普段の生活の環境が大きく関わっています。
仮性近視を引き起こすことにつながる行動の例を以下に挙げます。
□テレビやパソコンを近くで長時間見続ける
□本や漫画を顔に近づけて読む
□勉強するときの姿勢が悪く、机と顔が近い
□暗い部屋でテレビや本を見る
□不規則な生活をし、十分な休息と栄養をとらない
□外で遊ぶよりもゲームやスマホで遊ぶことが多い
これらの行動で近くのものを凝視し続けると、毛様体筋が過度に緊張して一時的に遠くが見えにくくなってしまうのです。
現代の子供は、ゲームやスマホを使用することが多くなっているため近視が増加していると考えられます。

海外で行われた研究では、近視の進行の速さについて以下のようなことがわかっています。
アメリカやオーストラリアなどで行われた信頼性があるコホート研究を要約すると、近視の進行は1)遺伝的因子にもっとも影響を受け、2)田舎より都市部の方が速く、3)近業(DSやマンガ、勉強など)の程度が強いほど速く、4)戸外活動(外で遊ぶ、スポーツするなど太陽光を浴びる)により発症が抑制され、5)IQや学歴と相関があることが明らかになっています。
引用元: www.satou-ganka.com
遺伝による近視は自分の力では改善することは難しいです。
しかし仮性近視は一時的なものであるため、早めに生活態度を改めるなどの行動を起こすことで予防や改善ができます。
症状に気付いたら、悪化させないように早期に改善することが重要です。
最終更新日: 2016-12-24
タグ:
近視
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