2016/06/24
あなたの目は大丈夫?乱視の原因と治療法
目次
乱視の原因は何?
年齢
年齢が進むにつれて水晶体の弾力が低下し、眼のピントを合わせる機能がずれてきます。
また、30歳代から目の角膜のカーブが変化していくことで、乱視が進んでいきます。
角膜炎
角膜炎も乱視になってしまう要因の1つです。
角膜炎が重度になってくると角膜にゆがみが生じ、乱視になります。
角膜炎の症状としては、眼にごろごろした感じがある、めやにや涙が多い、充血、眼の痛み、瞼の腫れなどがあります。
感染症には注意して、症状があればすぐに受診することをおススメします。
逆さまつ毛
気をつけないと逆さまつ毛も乱視になりやすいとされています。
逆さまつ毛は常に目にまつ毛が当たっている状態です。
目の違和感、かゆみから目をギュッとつぶったり、眼をこする動作を長年続けることで、眼に圧力がかかります。
この圧力が角膜を歪ませてしまうため、乱視になります。
目を細める癖
日常生活の中で、ものを見る時に目を細める動作はしていませんか?
目を細めると眼球に負担がかかり、角膜も圧力で歪みます。
普段の何気ない癖で乱視になってしまいます。
今日から目を細めてものを見ることは避けましょう。
遺伝や出産
乱視は遺伝すると言われています。
水晶体など眼の組織が遺伝することで、子供も早いうちから乱視の症状があらわれます。
また、他の乱視の先天性要因として出生時の状況も関係している言われています。
出産時に帝王切開の場合、産道を通らないことで眼球の圧力の調整ができないため、帝王切開は乱視の要因と考えられているのです。
ただし、帝王切開だから、両親が乱視だから必ず子供も乱視になるわけではありません。
諦めたりせず、眼を細める癖や角膜炎、逆さまつげに気を付けることで眼への負担を軽減させていきましょう。
乱視の治療法にはどんな治療があるの?
非侵襲的治療(体にメスを入れない治療)
メガネ
一番手っ取り早いのはメガネによる視力の矯正です。
乱視用の円柱レンズで矯正します。
円柱レンズというのは、円柱を縦方向に切ったようなレンズで、片面は球面、もう片面は平面になっているのが特徴です。
近乱視の場合、遠乱視の場合を考慮し最適な形の円柱レンズが使用されます。
最近ではメガネのレンズも進化しており、厚みが出がちでしたが、両面が非球面タイプのレンズも販売されるようになりました。
しかし乱視が強すぎるという方は、逆にものが歪んでしまうことがあるため、度数によってはメガネによる治療が困難な方もいます。
コンタクトレンズ
乱視用のコンタクトレンズは、トーリックコンタクトレンズともいわれています。
乱視は角膜や水晶体が歪んでいるわけですが、その歪みの方向と逆のゆがみを持っているレンズを装着することで乱視を矯正できます。
従来はハードコンタクトレンズが主に使用されていましたが、現在は装着時に目の中で回転しないような構造のソフトコンタクトレンズも出てきています。
乱視が強い場合、ソフトタイプのレンズでは度数に限界があるため、ハードタイプのレンズのほうが勧められる場合がありますので、自分だけで判断するのではなく、必ず専門医に相談するようにしましょう。
侵襲的治療(体にメスを入れる治療)
レ―シック
レ―シックは近視の治療の代表とも言えますが、乱視の治療方法の一つでもあります。
角膜を削って新たな蓋を作った上でレーザーを照射し、光の屈折角度を矯正することで視力の向上を図る治療法です。
レ―シックの最大のメリットは、メガネやコンタクトから解放されるということです。
しかし手術にリスクはつきものです。
失明をしたなどの例は過去一度もありませんが、術後の角膜混濁の恐れ、ドライアイ、夜間の視力低下、白内障手術が困難になるなどのデメリットも存在します。
角膜輪部減張切開
角膜を切開し、角膜の歪みを取ることで乱視を軽減させます。
乱視の度数やゆがみの方向によって、切開部位や深さを変える必要があります。
白内障手術時に同時に行われることもあります。
この手術のデメリットとしては、手術に伴う角膜剥離、感染などのリスクがあることです。
フェイキック
眼内レンズを小さく切開した穴から挿入し、乱視を矯正する治療法です。
人工レンズの差し込む箇所によって前房型、後房型と分けられます。
レ―シックでは、角膜を削るため不正乱視という合併症が生じる恐れがありますが、フェイキックでは角膜を削らないだけレ―シックよりも安全性が高い治療方法です。
最大の特徴としては、挿入した眼内レンズを取りだすことが可能ということです。
デメリットとしては、やはり手術に伴う感染症のリスクがあることです。
まとめ
乱視の原因は様々なものがあります。
自分で予防が可能な事は率先して行っていきましょう。
乱視の治療をお考えの方は、数多くある治療法の中から自分に合った治療法を選択してみてはいかがでしょうか。
*サイトの情報や紹介している商品は、記事の内容に則して最適だと判断したものを紹介していますが、実際に利用し判断・行動する場合は、ご自身の責任の上で行ってください。
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