
リレックススマイルのデメリット・メリットとは?安全性と失敗・リスクまとめ
昔はメガネやコンタクトレンズのみだった視力回復術も、今はレーシックやオルソケラトロジーなど、多くの治療法が確立されてきました。その中でも、リレックススマイルという術式をご存じですか?今回はリレックススマイルのメリットやデメリットなど、気になる点を紹介します!
目次
リレックススマイルの手術方法とは

リレックススマイルとは、第三の視力回復術とも言われており、従来のレーシックやPRKなどよりも安全でリスクが少ない視力回復術として注目されています。
リレックススマイルは、レーシックと同じ様に角膜を手術して視力を向上することができますが、レーシックと決定的に異なるのが、フラップを作らないということです。
レーシックの手術において、フラップは重要な役割を担っており、手術の痛みを軽減したり、目を細菌から保護したりする役割がありますが、衝撃に弱かったりドライアイになりやすかったりとデメリットも多くありました。
しかし、リレックススマイルはフラップを作らないので、そういったデメリットは少なくなります。
また、リレックススマイルの適応年齢は20歳以上で、範囲としては-10D未満の近視、-5D未満の乱視の人であれば手術を受けることができます。
手術方法
リレックススマイルは、カール・ツァイス社のフェムトセカンドレーザーであるVisuMaxを使用して手術を行います。
手術方法としては
①点眼麻酔を行う
②レーザーで角膜実質層にレンチクル(抜き取る為の角膜の部分)を作成する
③レーザーで角膜の表面を小さく切開し、そこからレンチクルを抜き出す
になります。
レンチクルを取り出すために切開した角膜の傷は自然と治りますので、心配いりません。
リレックスにはスマイルとフレックスがある

リレックスには2種類存在しており、『スマイル』と『フレックス』に分かれます。
リレックススマイルは、先程述べたようにフラップを作らず切開層をフェムトセカンドレーザーで、作成しそこからレンチクルを慎重に取り出します。
それに対して、リレックスフレックスはレーシックと同様に、フェムトセカンドレーザーを角膜に照射してフラップを作成し、そこからレンチクルを取り出手術になります。
リレックスの手術では、リレックススマイルの手術がメインとなっています。
フェムトセカンドレーザーとは、フェムト秒(1000兆分の1)という超短時間で角膜内にプラズマ爆発を起こすことで熱を発生させず空洞を形成させ、それを連結させることでミシン目のような切断面を形成させるレーザーです。
メリット

リレックススマイルは、レーシックのようにまだまだ知名度もなく、どのようなメリットがあるかもわかりませんよね。
ですが、実は大きなメリットが多く存在しているのです。
ドライアイになりにくい
リレックススマイルのメリットとして、ドライアイになりにくいということがあります。
角膜には本来三叉神経という知覚神経が通っており、この神経があるからこそ痛みがあったり、涙を定期的に排出したりしているのですが、この神経が大きく切断されると涙が出にくくなってしまいます。
そのために、レーシックはフラップを作るために20mm~30mmと大きく角膜を切り開いてしまいますので、神経も大きく切断してしまうこととなり、角膜が再生する間はドライアイになることが多くなるのです。
しかし、リレックススマイルはレンチクルを抜き取るために切開する範囲は2mm~4mmととても小さくなるので、神経自体も切る範囲が少なくなるのでドライアイになりにくくなります。
ドライアイになってしまうと、目がゴロゴロしたり異物感があったりと目の負担も多くなりますし、目を開けているのが辛いケースもあります。
このドライアイになりにくいというのは、大きなメリットになりますね!
術後の痛みが少ない
術後の痛みが少ないことも、メリットとして挙げることができます。
リレックススマイルは、角膜の切開部分が非常に小さくなりますので、痛みが少なくなります。
痛みの感じ方には個人差がありますので、痛みを全く感じないということはありませんが、術後の痛みはPRKなどに比べるとはるかに少なくなります。
*PRK…視力回復術でフラップを作らず角膜の表面を切り取って直接レーザーを照射して視力を矯正する方法。
角膜をとってしまうので、痛みが強く出ることがある。

安全性の高い屈折矯正手術として知られるPRK手術。
PRK手術とはどんな手術...
外傷や衝撃に強い

レーシックで作成するフラップは、角膜上皮層とボーマン膜を切り取るのですが、完全に元に戻ることはありません。
もっとも外部にある角膜上皮層は再生しても、ボーマン膜までは再生しません。
そのために、ボクシングなどの格闘技をする人や事故の衝撃で、フラップがずれてしまうことがあり、最悪の場合はフラップごと取れてしまうこともあります。
しかし、フラップを作成しないリレックススマイルは、術後にずれる心配がないので、激しいスポーツをする人も安心して手術を受けることができます。
矯正精度が高くハロ・グレアや近視戻りが少ない

リレックススマイルは後遺症になりにくく、レーシックの後遺症で起こりやすいハロ・グレアなどの症状が起きることが少なくなります。
ハロ・グレアはフラップを作る時にゆがんだり、フラップの大きさと暗いときの瞳孔の大きさに誤差があったりすることで、乱反射して見えます。
夜間異常に光が眩しく見えたり、ぼやけて見えてしまったりするということが起きます。
リレックススマイルはフラップを作成しないので、ハロ・グレアなどの後遺症が起きにくく、またフラップがくっつく前に角膜がカーブしてしまうことから起きる再近視化のリスクも少なくなります。
そのために、追加矯正する必要性が低くなります。
感染症や炎症が少ない

フラップは完全にくっつくことがないので、もしも何かの衝撃などによってずれてしまうと、そこから細菌が入ってしまって感染症になることがあります。
また、衛生管理が行き届いていないクリニックなどが手術を行ったときには、手術中に細菌が入ってしまった場合、炎症を起こす危険性があります。
しかし、リレックススマイルはフラップを作成しないので、そういったリスクは大幅に減らすことができます。
感染症は放って置くと最悪の場合、失明してしまう恐れがありますので、このリスクがないということは大きなメリットですね!
デメリット

従来のレーシックのデメリットを大きく改善しているリレックススマイルですが、残念ながら万能な手術というわけではありません。
もちろんデメリットも存在していますので、それらをしっかりと判断して手術を受けるようにしましょう。
実績や年数が比較的浅い
リレックススマイルはとても新しい術式になります。
その分、症例数が少なく、年数による経過がどうなるのかということは、しっかりとは判明していません。
安全性は高いとされていますが、レーシックに比べると年数も浅いですし、症例数は圧倒的に劣っています。
そういった面では、今後リレックススマイルの手術による影響がどのように現れるかは今後の課題となってきます。
費用が高額

リレックススマイルを行うことができるクリニックは、全国的に見てもかなり少なくなっています。
レーシックは、今やどの都道府県でも近くで受けられるくらい浸透しましたが、まだまだ新しい術式であるリレックススマイルは、国内でも約14施設ほどしかありません。
そのために、値段もかなり高額になってしまいます。
レーシックの費用はメニューにより異なりますが、1番オーソドックスな手術方法での費用は約10万円前後になりますが、リレックススマイルは約30万円程度になり、レーシックと比べると約3倍近い値段になってしまいます。
レーシックよりも視力回復に時間がかかる

レーシックは、早ければ手術した翌日には視力が回復しており、約1週間すれば多くの人は視力がある程度回復してきます。
ですが、リレックススマイルはレーシックに比べて視力の回復はゆっくりで、約1ヶ月ほどしたときから視力が回復してきます。
最初はゆっくりとした回復ですが、近視戻りが少ないので、その後は安定した視力を維持することが可能です。
再手術が難しい
リレックススマイルは一度手術をすると、レンチクルを同じ場所に作成することができません。
ですので、視力が低下してしまった時には、リレックススマイルでの再手術はすることができません。
もしも希望の視力に届かず際矯正を行いたい場合、リレックススマイルではなくレーシックでの手術によって視力を回復させなければなりません。
白内障などの治療ができない可能性がある

リレックススマイルを行った後に、白内障を発症することがあります。
白内障は多くの場合手術により治療を行うのですが、この手術を行うことができないケースがあるかもしれません。
リレックススマイルは角膜の状態を変化させて視力を矯正しており、白内障の治療は水晶体を人工レンズに交換します。
ですが、リレックススマイルを行った後すぐに発症したばかりのときだと、白内障の手術を行えない可能性があります。
また、元々白内障や緑内障を発症している人はリレックススマイルを行うことができませんので、注意しましょう。
不正乱視や遠視は矯正できない
リレックススマイルは、近視と正乱視のみの矯正が可能で、遠視や不正乱視、老眼といった矯正は行うことができません。
また、強度近視や強度乱視も手術を行うことは難しくなっており、近視や正乱視にのみリレックススマイルを行うことができます。
ですが、これから先遠視や老眼に対するリレックススマイルも開発されていき、リレックススマイルがレーシックに代わる視力回復術になるのではないか、と期待されています。
合併症が起きる可能性がある

リレックススマイルは、合併症は比較的少ない術式になりますが、やはり0にはならないのが現状です。
失明などの大きな合併症は起きてはいませんが、これらの症状の合併症は起きていることがわかっています。
サクションロス
サクションロスとは、レーザーが吸引している器具が外れてしまい、レーザーがストップしてしまうことです。
基本的には、もしも中盤まで手術が進んでいると、そのまま再度照射することは可能です。
しかし、もし最初にサクションロスを起こしてしまった場合には、2~3ヶ月ほど期間を空けてから再手術を行います。
レンチクル残存
レンチクルを取り出す際は非常に慎重に行わなければならないのですが、レンチクルを出している際にレンチクルが裂けてしまい、一部だけ残ってしまうことがあります。
このことをレンチクル残存と言いますが、こうなるとレーシックに切り替えてフラップを作成して開き、残ったレンチクルを除去しなければなりません。
ケラトエクタジア
ケラトニクタジアは非常に稀ですが、リレックススマイルの術後に角膜が歪んでしまったり、円錐角膜のように突出したりしてしまい、不正乱視を引き起こしてしまうことがある症状です。
ケラトニクタジアは、元々ある角膜の形や厚みが大きく関わっているので、事前に行う適応検査でしっかりと角膜の状態を把握しておく必要があります。
リレックススマイルの口コミ、体験談

術後しばらくは近くがぼやけていた
1週間後となるとモヤもほとんどなくなり、かなり見えるようになっていました。
視力検査でも両目とも1.5まで見えるようになっていました。ただ近くが少し見えづらいところがあって、先生にそのことを伝えると、
「だんだん近くもきちんと見えるようになるので大丈夫ですよ」とのことでした。
逆に「遠くもまだボヤけるでしょ?」と聞かれましたが、遠くはほとんどきれいに見えていたので、
「遠くはほとんどはっきり見えます」と答えると「それは素晴らしい」みたいなことを言われたことを覚えています。それからしばらくして近くもクリアに見えるようになり、
1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月の検査もなんの問題もなくクリアしてきました。
視力も全く落ちることなく、両目とも1.5をキープしています。目の違和感等も全くなく、快適な裸眼ライフを送っています
術後の右目の違和感は改善してきた
術後一ヶ月検診に昨日でかけてきました。
結果は左目1.5の右目2.0。
原因は病院に向かう電車の中でずっと本を見てたことだと思います。ともあれ、医者の診断も問題がないという判断が下り、ほぼすべての運動が無事に解禁されました。
(公衆銭湯やプールや海など、水場を介して他から菌を貰う可能性のある場所は禁止)
︙
いまだに近くを長時間見た後に遠くを見ると視力が若干ボケます。
しかしながら視力の落ち幅もだんだん少なくなってきて、本を読んだ後でも本当に1.5前後は見えているという実感があります。
会社でPC作業を8時間やってから帰ると流石に視界が滲んでいますが。以前から訴えていた右目の違和感もだんだんなくなってきています。
PC作業後は右目の違和感も戻りますが、改善の兆候が見られるのでホッとしました。視界の明瞭感は右目の症状改善と共に調子が上がっており、寝起き時は感動するレベルになっています。
リレックススマイルでおすすめの眼科クリニック
リレックススマイルはまだまだ、行っているクリニックは少なくなります。
ですので、大手のレーシックのクリニックなどにならないと行っておらず、都市部にクリニックが集まっている可能性があります。
大手のクリニックでは行っている所が多くなりますので、1度問い合わせてみましょう。
品川近視クリニック
住所 | 東京都千代田区有楽町2-7-1有楽町イトシアオフィスタワー13F |
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診療時間 | 10:00〜20:00 |
アクセス | JR有楽町「銀座口、中央口」から徒歩1分/東京メトロ丸ノ内線、日比谷線、銀座線の「銀座駅」から連絡通路あり |
費用 | リレックススマイル 29万円、リレックススマイル2.0 35.3万円 |
大手レーシックのクリニック代表である品川近視クリニックですが、リレックススマイルも行っています。
品川近視クリニックのリレックススマイルは通常のリレックススマイル以外にも、切開部分がさらに小さいためにドライアイなどのリスクが軽減しているリレックススマイル2.0も行うことができます。
託児所や提携ホテルなどもあるなど、遠方からの来院者も行きやすいクリニックになります。
新宿近視クリニック
住所 | 東京都新宿区歌舞伎町2-46-3西武新宿駅前ビル7F |
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電話番号 | 0120-66-0149 |
アクセス | 西武新宿線 新宿駅北口 徒歩すぐ |
費用 | リレックススマイル 32.9万円、リレックススマイル2.0 39.8万円 |
新宿近視クリニックはリレックススマイルの症例数最多のクリニックです。
新宿近視クリニックもリレックススマイル2.0も選択しており、また値段が高額になるので分割の支払いも行うことができます。
最終更新日: 2019-10-02
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