2017/02/01

コンタクトレンズ

オルソケラトロジーのメリット・デメリットは?向いてる人・向いてない人とは

オルソケラトロジーは、手術の必要なく視力回復できると今注目を集めている治療法のこと。そのメリットとデメリットについて詳しくまとめてみました。

オルソケラトロジーのメリット

出典:http://www.minamiaoyama.or.jp/

レーシックのような手術が不要

レーシックのような手術の必要は一切ありません。

オルソケラトロジーは、寝ている間に特殊なハードコンタクトレンズ(OKレンズ)を装用することによって、角膜の形を矯正します。
それにより、日中は裸眼でも生活できるまでの視力にアップするのです。

そのため麻酔をかけたり、切ったりすることに抵抗がある方におすすめの視力矯正方法となっています。

子供でも装用できる

幼児
レーシック手術が基本的に20歳以上でないと受けられない一方で、オルソケラトロジーは4歳から使うことができます。

ただし、クリニックによっては小学生以上などと独自の年齢制限を定めている所もあります。

「日本の眼科」という雑誌で「平成24年度学校現場でのコンタクトレンズ使用状況調査」が発表されました。
その中で、小学生でコンタクトレンズを使用している人54名のうち、オルソケラトロジーを使用している子どもは20.4%、中学生では、1864名のうち0.3%、高校生では11376名のうち0.3%という結果でした。

また、年々小学生のオルソケラトロジーの使用率は、2006年14.3%、2009年18.9%、そして2012年(平成24年)は20.4%と、徐々に増加しているという状況でした。

これからもわかるように、子どもでもオルソケラトロジーは使用できているのです。

さらに、学童期の子どもが使用することで近視の進行を遅らせる効果もあります。

小学生では使い捨てソフトは 2006 年より減少し,その後,徐々に増加していた。
オルソ K は 2006 年が14.3%,2009 年が 18.9%,2012 年が 20.4%と増加し,ソ
フト通常は 2000 年から 2006 年に急激に減少している(図 8)。
小学生はソフト系 CL の使用者が 74.1%であった。
出典:http://www.gankaikai.or.jp/

昼間は裸眼での生活が可能

オルソケラトロジーで治療する大きなメリットの一つに日中、裸眼で生活できるということがあげられます。

夜間ハードコンタクトレンズ(OKレンズ)で矯正すれば、あとはメガネやコンタクトレンズなしで物を見ることができます。

自由にスポーツできる

スポーツ
オルソケラトロジーで治療した後は、裸眼で生活できます。
そのため、例えばスキューバダイビングや水泳、激しいスポーツ(サッカーや格闘技、レスリングなど)もメガネやコンタクトレンズを気にすることなく楽しむことができるのです。

コンタクトレンズが使えない仕事でもOK

スポーツ選手やダイバーなど、オルソケラトロジーを使用することでコンタクトレンズを気にすることなく活動することができます。

消防士やパイロットなどの仕事の場合、ある程度裸眼での視力基準があり、それをクリアしていなければならないことがあります。
しかし、「裸眼での視力」という基準であるため、オルソケラトロジーを使用して裸眼視力をあげて試験を受けるというのは、問題がある可能性があります。

なぜなら、オルソケラトロジーの初期に現れるスペクタクル・ブラー*ですが、実は時間が経過した後でも起こることがあるのです。
そうなると、視力を回復するためにメガネをかけたりコンタクトレンズを使ったりしても、効果がないのです。

裸眼視力の基準がある職業などでは、人の命に関わる仕事も多くあります。
したがって、必ず施設や団体に確認してから試験を受けるようにしましょう。

※スペクタクル・ブラー:コンタクトを外した後にメガネをかけると度が合わなくて霞んで見えること。

近視の進行が予防できる

なんとオルソケラトロジーには近視抑制効果があるという論文が発表されています!

子どもの頃からオルソケラトロジーによる治療を開始することで、悪化していく視力に対してその都度メガネやコンタクトレンズを買い換える必要もなくなるのです。

視力低下に伴うストレスや、視力回復アイテムを購入することによる経済的問題もなくなります。

使用をやめた後は角膜が元の形に戻る

夜間装用を辞めてしまうと角膜がもとの形に戻る=視力低下するというのは、オルソケラトロジーのメリットであり、デメリットであると言えます。

レーシックは角膜を削ったりめくったりしたのち、レーザーを当てることで視力回復させます。
しかしオルソケラトロジーは角膜に型をつけるだけなので、そのまま治療を辞めてしまえば自然と元通りになるのです。

メリットとして考えるのであれば、治療を開始してオルソケラトロジーが合わないと思うのであれば、すぐに辞めることも可能なのです。

オルソケラトロジーのデメリット

デメリット

視力矯正に限界がある

強度の近視や乱視の方は、オルソケラトロジーによる効果が期待できないことがあります。

元々オルソケラトロジーは軽度〜中等度の近視の矯正を目的としていため、重度の屈折異常には対応できません。
角膜の歪みが強い、強度近視や乱視ではオルソケラトロジーで型を付けることが難しいのです。

気になる方は、医師に事前に相談してみましょう。

安定するまで時間がかかる

オルソケラトロジー治療の初期段階は、視力が安定しないことが多いです。

特に、スペクタクル・ブラーと呼ばれる現象が起こることがあります。
スペクタクル・ブラーは、コンタクトレンズを外してからすぐ後にメガネをかけて物を見ると強くかすんで見える現象で、「メガネの霧」とも呼ばれています。

オルソケラトロジーを使用して、視力が安定するまでは10日から2週間程度はかかります。
もちろん個人差があるため、少し時間がかかったという方もいれば一日で視力回復したという方もいます。

最初は人によっては苦労するかもしれませんが、その後視力が安定してくれば、2日おきに夜間装用すればよいという状態になる方もいます。

使用初期は違和感を感じることも

オルソケラトロジーの使用に際して、眼がゴロゴロする、痛みを感じるなどの違和感を感じることがあります。

特に、オルソケラトロジーのレンズはハードコンタクトレンズであるため、それまでコンタクトレンズを使ったことのない方や、ソフトコンタクトレンズを使っていた方はそういった違和感は覚えやすいかもしれません。

初期の違和感になれず治療を中止する方もいらっしゃいますが、回数を重ねるごとにその症状に対して慣れてくる方がほとんどです。

開始直後は夜間ハロ・グレアになることもある

オルソケラトロジーを開始し始めたころに「ハロ・グレア」と言って、夜間に見る光が必要以上にまぶしかったり、にじんで見えたりすることがあります。

また、安定期に入った後もこの現象が続くことがあります。
夜間運転するようなことがある方は、医師に相談してください。

レンズが合わないと乱視になることも

レンズがずれると不正乱視になり、見えにくくなるという現象が起こることがあります。

レンズが合わないために起こることもありますが、多くは悪い寝相やうつ伏せに寝ることが原因となっているようです。
うつ伏せて寝ることによって、まぶたからハードコンタクトレンズに不必要な圧力が加わることで、型がずれてしまうことがあります。

そうすると、日中良く見えないという状態になってしまいます。

寝相が悪いと角膜に傷が入る


目やにが多くなったり、視界がくもる、ぼやけるといったときは注意してください。

寝相によって不正乱視を引き起こすだけではなく、角膜に長時間の圧迫や強い圧力が加わることによって傷が入ってしまうことがあります。

また、ハードコンタクトレンズの消毒など保管方法を間違えてしまうと角膜が感染してしまい、目やにが多く出たり、物がくもって見えたりぼやけて見えるようになるので注意が必要です。

このような症状があらわれた際は、眼科へ受診しましょう。

<総括>オルソケラトロジーが向いている人

  • レーシックなど、手術に抵抗がある人
  • 未成年者、子供
  • スポーツや運動をする人
  • 軽度〜中程度の近視、乱視を持っている人

メガネをかけることにコンプレックスを感じている方、日中の活動においてコンタクトレンズを使用することに苦痛を感じている方に、オルソケラトロジーはおすすめです。

また、レーシックなどの手術を受けることが怖い、不安になっている方、さらに近視の進行を抑えたいと考えている方にも最適です。

使用できない人もいる


オルソケラトロジーの適応範囲は軽度〜中等度の近視と乱視であるため、強度近視や乱視の方の場合、よくならないことがあります。

他にも軽度のドライアイの方であれば使用可能ですが、重度のドライアイの方は角膜にハードコンタクトレンズが貼りついてしまい、角膜を傷つけてしまうということが起こるため、使えないことがあります。

また角膜が円錐状に突出する円錐角膜など、角膜異常があるときはオルソケラトロジーは使用できません。

オルソケラトロジーの副作用や合併症・後遺症の問題

レーシックに比べるとリスクは少ない!


厚生労働省でも認められ、安全性の高いレーシック手術ですが、あくまで手術であるためドライアイやハログレア、過矯正などの副作用が起こることがあります。
もちろんそれらは時間の経過や、再手術によって症状は改善できます。

それに対してオルソケラトロジーは、手術ではなくコンタクトレンズを装用するだけの治療になるためレーシックよりも副作用のリスクは大変低いです。

オルソケラトロジーでもハログレアなど起こる可能性がありますが、もし自分に合わない時はすぐに使用を中止にできます。
長くとも2ヶ月程度で元に戻るという「可逆性」があるため、リスクは少ないと言えるでしょう。

角膜障害 (角膜びらん、角膜浸潤)

オルソケラトロジーは、眠っている間にハードコンタクトレンズを装着しているため、無意識に目をこすったり寝相が悪かったりすることで角膜に圧力をかけることで傷をつけてしまうことがあります。
角膜びらんや角膜浸潤といった角膜障害を引き起こしてしまうことがあるので注意しましょう。

角膜びらんは、角膜が薄く剥がれてしまったような状態のことで、目に痛みや異物感を感じたりするようになります。

角膜浸潤は、角膜実質にも炎症が起こっている状態のことをさし、治療しなければ角膜潰瘍を引きおこし、視力が低下してしまうこともあります。

もし使用中、眼に痛みや違和感があったときはすぐに眼科を受診してくださいね。

感染症

あまり知られていませんが、オルソケラトロジーのみならず、通常のソフトコンタクトレンズやハードコンタクトレンズを装用している方に起こりやすい副作用として、感染症があります。

コンタクトレンズが直接の原因ではありませんが、消毒方法や保存方法、取扱い方を間違えてしまうと細菌が発生し、感染してしまいます。

必ず指示された専用の洗浄液や保存液を使い、適宜タンパク質除去を行うようにしましょう。
また、オルソケラトロジーレンズは直接手で触るため手洗いを徹底するようにしましょう。

オルソケラトロジーにかかる費用

クリニック別オルソケラトロジーの費用比較

クリニック 料金(両眼)
品川近視クリニック 8.2万円
新宿近視クリニック 158万円
神戸神奈川アイクリニック 18万円
南青山アイクリニック 19万円

品川近視クリニック

品川近視クリニック
  • 満足度98.6%!
  • 業界トップクラスの症例数121万以上
  • 業界最安値の手術費
  • 安心の長期保証制度
  • 無料適応検査を実施中
品川近視クリニック 公式サイト

今回紹介するクリニックの中で、オルソケラトロジーの費用は一番安いです。
他にも、レーシック手術は業界最安値の6.9万円から受けられるなど、魅力的な品川近視クリニック。
その魅力や秘密が知りたい方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。

新宿近視クリニック

新宿近視クリニック
  • 検査は準備なしの当日OK
  • 安心安全の国内症例数最多クリニック
  • お得な割引も充実
  • 無料適応検査を実施中
新宿近視クリニック

オルソケラトロジー以外にはどんな手術方法があるのかを知りたい!医師から提案してもらいたい!という方は、新宿近視クリニックがおすすめです。
強みやウリが気になる方は、こちらの記事をご覧ください。

神戸神奈川アイクリニック

神戸神奈川アイクリニック

神戸神奈川クリニックは閉院されました。
過去の治療や保証に関しては医療法人先進会のホームページをご確認ください。

神戸神奈川アイクリニックについて

※神戸神奈川アイクリニックの情報は参考情報としてご覧ください。
「レーシック手術って痛そう」「手術している様子が見えたか怖いな」と思う人も多いかもしれません。
ですが、結論から言うと、手術は麻酔をするので痛みは感じず、術中は真っ暗で何も見えなくなるので怖くありません!

神戸神奈川アイクリニックで直接レーシック手術のアレコレを取材してきました。
レーシック手術に少しでも興味が湧いた人は、ぜひこちらの記事もご覧ください。

維持費は通常のコンタクトレンズのケアと同じ
オルソケラトロジーに使用されているコンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズ(OKレンズ)であるため、従来のハードコンタクトレンズを維持する方法と何ら変わりはありません。

できれば、タンパク質を分解するために「酵素入りの洗浄保存液」というものがありますので、そちらを使用すると別にタンパク質除去剤を使う必要はありません。

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視力を維持するために定期検診を受けよう

通常、オルソケラトロジーによる治療を始めたらレンズの装用開始後、翌日・1週間後・1ヵ月後・3ヶ月後、その後3ヵ月毎に当院にて定期健診を受けることが必要です。

それは、目を守ること・視力を長期的に維持するためでもありますが、この定期健診のときにわからないことや不安などを聞くことができるので安心です。

先のことを見据えて、定期健診は受診するようにしましょう。

最終更新日:2021/02/26

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